原 懇話会が発足時から提言している東部の広域連携をどのように進めればよいでしょうか。
大坪 未来は誰にも見えません。描くものです。これだけの資源を使ってこんな東部にしたいという絵を、皆さんで描いてほしい。そのためには効率的な行政が必要で、日本にないような連携都市の仕組みを新しく考えるべきでしょう。
懇話会設立当初に考えたのは、EU型の地域連合都市です。東部全体の問題を広域で考える地域議会をつくり、議長は持ち回りで各首長がなる。議会には各市町から議員を派遣すれば、そんな組織がつくれるのではないでしょうか。
土居 自治体自体もできるところから連携をしていけばいいと思います。どの市町にも企画部や健康福祉部など同じ目的を持つ部署がありますね。福祉や介護などは地域ごとのきめ細かなサービスが必要ですが、産業部などはもっと広域で行った方がよいのではないでしょうか。
よく「官民一体」と言いますが、広域で連携する場合、官の役割は大きいですが、民間の自由な経営手法を生かさない手はありません。両者の長所を生かした「新しい公共」にもチャレンジしてほしいと思います。
坂本 ぜひ懇話会には接着剤の役割を果たしてほしい。例えば、各種の団体が行っている同じような行事の取りまとめや、伊豆の突端の人と裾野の企業とのマッチングをするようなイメージです。そのためには、懇話会自体がもっと強化、深化しないとならないと思います。県や市、地域企業などから人を派遣して、機能強化を図ってはどうですか。
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