県富士水泳場は50メートル競泳プール、飛び込みプールを有し、水泳競技で全国に2カ所あるJOCの競技別強化センターのうちの一つに指定されている。昨年、天井の崩落事故があり現在は閉鎖中だが、来年10月に再稼働の予定だ。
例年、シンクロナイズドスイミングや高飛び込みの日本代表チームが合宿で利用していた。日本水泳連盟のジュニア育成の拠点でもあり、高校生以下の競泳の強化合宿では選手、関係者約130人が毎年訪れ、10日以上を過ごす。水温や室温の微調整はもちろん、試合前には時間外の対応をすることもある。「選手にとっていかに使いやすい環境をつくるかを代々の施設管理者が考えてきた」と三輪光司所長。また、トップ選手と地元選手の合同練習なども行い、地元の水泳関係者に刺激を与えている。
合宿の受け入れは、富士市のホテル・旅館組合が全面的に協力している。ホテルが栄養管理面までサポート、仕出し業者との調整も行うこともある。
昨年行われた全日本学生ライフセービングプール選手権大会には、3日間で延べ1000人が参加。歓迎の飾りつけや宿泊補助などを富士市観光交流ビューローがサポートしている。「もともとアルティメット(フライングディスクを用いたニュースポーツ)の全国大会などを開催しており、地域にスポーツ大会や合宿を受け入れる土壌ができている」と三輪所長はいう。
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■JOCの競技別強化センターに指定されている富士水泳場。一般利用者も受け入れており、年間22万人が利用する |
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