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■岡部 克仁
南伊豆町長
1963年生まれ。南伊豆町出身。
高校卒業後、内装業を経て、2015年南伊豆町議会議員に当選。17年南伊豆町長に当選し、現在3期目
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今年、本町は町制施行70周年を迎える。これまで長い歴史の中で尽力いただいた先人の方への感謝を忘れず、高齢者の皆さんに還元しながら、今後の町の未来を担う若者が住みやすい町をつくっていきたい。
まずは高齢者にやさしいまちづくりだ。現在、町民の約半数が65歳以上となっており、福祉や医療の仕組みを再整備することは急務である。例えば、町では病院の送迎支援を行うボランティア制度の導入や、町内各所から役場や病院に移動できるバスの運行などを行い、買い物や通院の不安を少しでも減らす努力を続けている。また「長命草」の生産にも力を入れている。長命草は優れた栄養素を持ち疲労回復などの様々な健康効果をもたらすと言われる。今後は地域おこし協力隊の力も借りながら、さらなる生産量の拡大を図り、町民の健康増進に寄与したい。
一方、子育て世代にとっても安心できる環境を整えることが重要だ。認定こども園の設立や、出産祝い金、医療費の無償化、高校生の通学費補助などを行っている。また大学卒業後5年以内の町民に対して奨学金返済補助を行うことで、若者のUターンを促している。加えて、移住者支援制度にも力を入れている。2016年に地方創生室を立ち上げ、他の市町に先駆けて地方創生事業に取り組んだ結果、県下でもトップクラスの問い合わせ数が来るようになった。現在は、東京都杉並区で移住者相談会を開催しており、杉並区から移住してくる人も多い。
これらの施策の効果もあり、昨年、消滅可能都市から脱却することができた。人口の減少率は抑えられているので、今後も町民ファーストの町政を進めていきたい。
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