大坪 交流は今後ますます大事な要素になってきます。道路が通り、森があり、人の集まる裾野はそういう意味で地域交流の中心になるのではないでしょうか。近隣市町村との連携もすでに始まっているとうかがいましたが。
大橋 広域行政においては三市三町(御殿場市、沼津市、裾野市、清水町、長泉町、小山町)で、ゴミ処理をはじめ、し尿処理、飲料水、教育などできるところからの提携をすでに始めています。また、自衛隊とも交流を図り、災害時における市民の安全確保に努めています。
大坪 安心して住めることも町作りに求められる課題です。最後に、若い芸術家として市長に望むことは。
風鈴丸 目線をきちんと落とすことのできる方に政治をしてもらいたいと思います。子供なら子供の目線まで下げる。ただ見る、調べるのではなく、きちんと目線をあわせるといった意識をもっていただきたいと思います。
大橋 困っている人に躊躇なく手を差しのべられる人間を育てたい。また、町全体がそういった雰囲気を持てるように、例えば平成十五年に静岡国体が開かれますが、立派な施設が作れなくても自分の庭先を駐車場にどうぞという、暖かい心が裾野市を作るのではないかと思います。
風鈴丸 父の版画家・牧野宗則と親子展を裾野市で開いた時のことです。オープニングにご招待したお客様に簡単な食事をお出ししたのですが、その時お礼状と一緒に折り鶴を差し上げたんです。これは市長さんの発案で会場のスタッフの方が一生懸命折って下さったもので、みなさんとても感激して持って帰られました。お金をかけなくても人のためにできることはたくさんあるんだなぁと、嬉しくなったのを覚えています。
大坪 裾野市の発展は、いい環境と、自然と、人作りが基本となりますね。私が静岡県を好きなのはいい人が多いからです。これからもいい人がたくさん住む裾野市をめざしていただきたいと思います。
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