サンフロント21懇話会 静岡県東部地域の活性化を考える
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ポーズ!イズノスケ伊豆はおいしい。
「名物にうまいものあり」の伊豆を探検


 秋たけなわ。一年で一番気候がいいこの季節は、アウトドアレジャーに最適。
 伊豆は自然がいっぱい。親しい仲間と思い出のひとコマを作りに、さあ、でかけよう。

風は東から
伊豆新世紀創造祭シリーズ  6
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箱根越え八里をつなぐ石畳 大社の鳥居にホッとひと息

伊勢海老入りの豪快料理「将軍鍋」
当時の苦労が偲ばれる苔むした石畳。旅人はどんな思いを胸にこの道を歩いたのか

伊勢海老入りの豪快料理「将軍鍋」
富士見平にある芭蕉の句碑「霧しぐれ富士を見ぬ日ぞ面白き」
旅人の心を刻む石畳。
歴史と自然と風景が織りなす大パノラマウオーキング
三島・箱根旧街道ウオーク

 東海道五十三次の時代にタイムトリップ。そんなロマンに浸れるのが箱根峠から三嶋大社までのウオーキングルート。箱根越えで街道随一の難所だった東海道十一番目の宿場・三島宿の面影を伝える石畳を発掘し、十五キロにわたって街道を再現した。この石畳は雨が降ると膝まで沈む悪路に難儀した旅人が石を持ち寄り、後に幕府が通行できるように整備したという。
 再現された街道は小笹のトンネルで始まる。その先に続く昼なお暗い杉林を抜けると、視界が突然ひらけた。目に飛び込んでくるコスモスや野菊などの花々。沿道の農家の庭先に出たらしい。接待茶屋を過ぎ石原坂を抜け、ごつごつした石畳にそろそろ馴れた頃、山中城跡に到着。一五九○年、秀吉の小田原攻めにより半日で陥落したこの城は石を使わない全国でも珍しい造り。美しい田の字型の障子堀に先人の英知を見ることができる。
 箱根旧街道は、現在の国道一号にほぼ寄り添うように三嶋大社まで続いている。三島市発行のガイドブック「三島夢街道」には見どころや旧跡が丁寧に解説されている。ウオーキングに必携だ。街道沿いに散らばる石碑や道標を探しあてるのも楽しみの一つ。行き倒れの旅人を供養した「念仏石」や、雲助の頭役、松谷久四郎の墓の徳利の浮き彫りが街道に刻まれた人々の営みを彷彿とさせる。眼下に見下ろす田方平野、その先に見え隠れする駿河湾、視線を移すと大きな富士山。歩みを進める毎に移り変わる景色もこの街道の魅力。
 箱根峠から約六キロ、笹原に入ったあたりから両脇に民家が立ち並ぶ集落へと入っていく。関東ローム層の地質が良い野菜を育てる三島は根菜類の産地としても有名。農家の人に声をかければ採れたての野菜を譲ってくれるかも。道ゆく人が笑顔で会釈を交わす旧道沿いには、江戸時代より変わらぬ人情の機微が今に伝わっているようだ。
 塚原新田を過ぎ、松並木を通り抜けると道は国道を離れ市街地へ入っていく。ゴールまであともう少し。前方に大社の鳥居が見えてきた。箱根峠から約四時間、歴史をたどる小旅行。歩いた、疲れた、がんばった。今日のビールはきっとおいしい。
●お問い合わせ 三島市商工観光課 TEL 0559-75-3111






ペダルを踏んで天城山麓から快適空間を下る。
川面の風が”友達“のリバーサイクリング    
   狩野川サイクリング
南駿地区の牛
現在、狩野川沿いの市町村が堤防の整備を進めている。来年はさらに快適なサイクリングが楽しめそうだ。
 伊豆の真ん中を流れる狩野川は、天城山麓からの豊富な水量と変化に富んだ周辺の景観の美しさで知られる。この川の源流から海までの”一生“を自転車でたどる狩野川サイクリングが今密かなブームだ。サイクリングルートは中伊豆・万城の滝から狩野川の支流である大見川を下るコースと、天城湯ヶ島・湯ヶ島会館を出発点に、本流を下る二コース。途中修善寺で合流し、沼津港まで延べ五十キロの長い距離を堤防沿いに走ることができる。井上靖の小説世界に出てくるような清らかな渓流の上流域、ごろんとした石ころ場、早瀬や淀みのくるくる変わる表情が楽しい中流域、千歳橋付近からの下流域は水の流れもゆったりと落ち着いたたたずまいを見せる。初夏ともなるとアユの釣り人でにぎわう。河口付近のビル群や昭和初期に架けられた橋なども川の流れにマッチしてサイクリストを飽きさせない。
 寄り道できるのもサイクリングのいいところ。メインルートから外れ、”まち“の風情を味わうサブルートもおすすめ。歴史的建造物、おいしい団子屋など地図を片手に探検してみるのも楽しい。朝もやの渓流をスタートし、駿河湾にたどり着くころ辺りは真っ赤な夕焼け空。目前に広がる海に今日一日かけて見てきた風景が浮かんでは消える。川が育む大地の造形を余すところなく見せてくれた狩野川の懐の深さを感じる一瞬だ。
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 狩野川を愛し、楽しもうと狩野川倶楽部では「かのがわMAP」を作っている。サイクリングルートをはじめ、カヌー、釣り、バードウォッチングのおすすめポイントなど盛りだくさんの内容だ。
●お問い合わせ 狩野川倶楽部 TEL0558-76-8350





  伊豆の宝もの発見!!
韮山町・反射炉「パン祖のパン」
パン祖のパン
パン祖のパン
 幕末の鎖国時代に早くから開国を予見し、国防の必要性から国内初の大砲を製造した韮山代官江川坦庵。天保13年(1842)には坦庵の命により兵糧として日本で初めてのパンが焼かれた。水と塩、小麦、米麹だけで二度焼きされるパンは堅いが素朴な味。当時の製法そのままに、現在では反射炉にある土産物店で手に入る。


小川 清さん 西武百貨店沼津店店長/サンフロント21懇話会会員

 伊豆に居住して五年足らず。東京在住の頃は旅行といえば伊豆でした。なぜなら、伊豆は日本の半島の中で一番景勝の素晴らしい半島だからです。
 東伊豆は日差しも風も海の輝きも南国の香を漂わせる素晴らしい海岸沿いが続く温泉街であり、中伊豆は富士山の雪解け水で透き通るような美しさの清流がある。そして、西伊豆は駿河湾の向こうから富士を望み、切り立った断崖の自然が織りなす絶景がある。そんな三つの自然と素朴な雰囲気に、私は魅了され心が和む思いがしたのです。
 今、自然と環境保護が叫ばれている中、この素晴らしい半島がこのままの姿であり続けることを願っています。そして私自身も市民の一員として環境保護に努力しなければと考える今日この頃です。

千葉慎二さん 鈴木工務店社長/サンフロント21懇話会会員

 社内旅行で堂ヶ島温泉に来た団体に話を聞き驚いた。往復バスで沼津御用邸と土産物屋に寄り、翌日らんの里を訪問して帰るという。どれも地域として大事にすべき観光資源だが、これではあまりにお仕着せで、益々「個衆」化していく観光客に魅力的な伊豆と映るのだろうかと不安を感じた。
 この旅程に例えばゴジラ岩の向こうに沈む海の夕陽や、「せせらぎの街みしま」の清流源兵衛川の川面の散策、はたまた山葵作り体験などが盛り込まれていたなら、もっと素敵な旅となり、次は家族と来ようという気になってもらえるのではないか。あまたあるおらがまちの自慢の観光ポイントや体験コースから、好きに選んで組み合わせ、個性豊かな伊豆の旅を楽しんでもらいたい。

 
小川 清さん
小川 清さん 西武百貨店沼津店店長/サンフロント21懇話会会員
 
千葉慎二さん
千葉慎二さん 鈴木工務店社長/サンフロント21懇話会会員
■企画・制作/静岡新聞社営業局

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