サンフロント21懇話会 静岡県東部地域の活性化を考える
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技能五輪国際大会推進組織に聞く
 県技能五輪推進室室長 田澤 健司 氏
 沼津市技能五輪国際大会推進局局長 植松 秀年 氏


県技能五輪推進室室長 田澤 健司

県技能五輪推進室室長 田澤 健司 氏

 22歳以下の若者たちが参加する「第39回技能五輪国際大会」とさまざまな障害をお持ちの方たちが参加する「第7回国際アビリンピック」は、所管する国際組織も異なり、これまでは開催する時期や場所も異なっていたわけですが、来年11月、初めて静岡県の静岡市と沼津市で同時開催されます。これを総称して「ユニバーサル技能五輪国際大会」といいます。障害のある人もない人もいろいろな垣根を越えて、ユニバーサルデザインを推進している先進県として、これらの大会を同時開催します。


開催地の役割分担は会場整備と来場者の輸送

 主催はユニバーサル技能五輪国際大会日本組織委員会、共催はワールドスキルズ。県と沼津市の立場は、誘致をした地元開催地域ということになります。開催地としての主な役割分担は会場整備と来場者の輸送です。
 会場整備ですが、門池には沼津技術専門学校を新築整備します。現在、建物の様子が見えてきておりますが、これを今年度中に整備を完了し、来年、この大会の競技会場、あるいは運営組織の本部として使う予定です。大会終了後、整備をして20年4月に地域の人材育成の拠点として開校することになっています。また、その上の段にシステム建築、鉄骨建築の工場を整備しています。こちらも今年度中に作っていただき、これも大会でお借りをすることになっています。その他の設備は大型のテントを含む仮設の設備です。仮設のテントにしたのは全体の費用を抑えるということもありますが、今後の跡地利用の支障にならないようにという意味合いもあります。
 地元の役割の2つ目は、来場者の輸送です。基本的には周辺の交通事情を考慮しますと会場には一般車両の進入は原則的に禁止にして、JR沼津駅、三島駅からのシャトルバスで一般の来場者の運行をしようと考えています。また、自家用車については東名の沼津インター付近に広い駐車場を確保して、そこからシャトルバスを運行する。学校の生徒を中心に多くの団体の来場者が予想されますが、そちらについては会場周辺の公共施設のグラウンドなどをお借りしまして、そこを乗降場にあて、また見学中のバスについては少し離れたところに待機所を設ける計画です。これについては5月に警察などを含めた関係者が集まり連絡会議を設立しております。今年いっぱいには基本的な計画を策定することにしています。


金賞3名プラス1、2名が国際大会へ

 役割分担以外にも地元の県としていろいろな準備があるわけですが、まず選手の育成強化があります。実質的な国際大会の予選である香川の大会では、76名の県の選手が参加し、金賞3名、銀賞4名、銅賞3名でした。支援事業として訓練費の助成や課題を熟知している人たちの特別な講習会等を行いました。本人の努力も当然ですが、日ごろ訓練や練習をしていただいた関係の皆様には深く敬意を表したいと思います。金賞3名はほぼ間違いなく来年の沼津の大会に出られる見込みですが、銀賞の中にも年齢制限の関係で国際大会に出られる選手が1名、ないし2名入るのではないかということです。
 香川大会の公式発表の来場者が13万5000人と聞いています。来場者を増やすためにも、技能を正当に評価していただく大会目的を知っていただくためにも大会の広報は非常に重要なテーマだろうと思っております。開会式の1年前に当たる11月14日には、静岡で2007年ユニバーサル技能五輪国際大会カウントダウン365という名称で国、県、組織委員会、沼津、静岡両市の5者共催で開催します。


直接学校現場に出向き見学の希望者を募っている

 これまでの日本を支えてきた技能の継承が非常に問題になっております。これはものづくりだけではなくて、サービスとか農業、警察の捜査、教育とかありとあらゆる面で技能の継承が課題になっていると思います。職場での危機管理とか、工夫、いわゆる現場力といいますか、そういったものについても危惧されている。そういった中で若い人たちの職業観が非常に変化している。こういう中ですから若者たちには是非、この大会には参加して欲しいと思います。
 東部地域、県、国、あるいは世界の、未来の担い手として、きちんとした職業観の上に未来を切り開いていってほしいなという、そういった意味合いからも、年齢がほぼ同じ、あるいは近い若者が日ごろの訓練で目指した職業技能の成果を競い合う、真剣な姿を見るということは大変意義深いことだろうと思います。
 そのために、現在、県としても県内を中心に教育委員会の協力をいただきながら、専門学校、私立学校、高校も含めて直接学校現場に出向きまして、この大会の意義や見所を紹介し、アンケートをしてこの大会見学の希望者を募っているというところです。
 いずれにしてもこれはキャリア教育とか総合学習など、実際の授業と連動したカリキュラムでの位置づけが大事だと思っています。そのためにもPRと同時に大会の見せ方とか、事前の学習の教材をどうするのかということが大事だということで、今、教育委員会とも協議をしているところです。


地域のもてなし、地域住民との交流が最大の武器

 ボランティアという形でも若い人たちの大会への参画をお願いしていきます。実際に福祉系を中心にボランティアの学生のネットワークを組織しました。これの対応について取り組んでいるところです。
 その他、県産品の活用として是非、県の特産物を使って欲しいと考えています。あるいはエクスカーションの小旅行や大会史上初めて設けられる選手村で地元と交流やもてなしをPRしていきたい。特に大会選手村については、地元住民や児童生徒との交流、あるいは地域の魅力発信を目的に沼津市をはじめ東部地域のさまざまな関係の方々に提案している事業です。選手村設置についてはこれまで競技だけで、選手同士の交流が不足していたということから、国際機関の期待も大変強いものがあります。誘致合戦をするときに次回のカナダは選手村をやるということを一番のアピールにしていましたが、これを先にわれわれが先取りしてしまったということです。
 日本での大会では初めて地方で行なわれるということで、海外でのこれまでの戦いでもなかなか地域の住民、若い人たちとの交流がほとんど行なわれていませんでした。競技をやってそれで終わりという状況が多かったと聞いています。この大会の誘致合戦などを見ますと、空港からの距離が近いとか、宿泊施設がこれだけそろっていますとか、いわば都市機能の充実をアピールしていました。そういう中で、今回初めて地方でやるということで、その魅力をアピールするタネは、温かく、快適な地域のもてなし、地域住民との交流、これが最大の素材というか、武器だろうと思っています。
 それを発揮すれば、この地域らしい大会だなと。あるいは快適な大会だなと。さすがこの地域だなという評価と将来の展望につながるだろうと思っています。是非、この事業につきましては官民、業態等の違いを超えて、参画を強くお願いするところです。またこれに合わせて皆さん方で自主的なもてなしや歓迎の取り組みをお願いするところです。
 この地域で初めての本格的な国際大会、40数カ国がこの地域に集まるということはめったにない機会です。是非、住民、市民が参加する共同の取り組みなどを通じて産業振興、地域振興、あるいは地域のグレードアップ、地域力のアップ、そして地域の誇りや自信につながればいいなと思っています。また、いろいろな取り組みを通じて交流を核に地域連携や将来展望を開くきっかけになれば幸いだなと思っております。
 サンフロント21の皆さんにもさまざまな切り口で積極的にこの大会を活用していただきたいと思います。




沼津市技能五輪国際大会推進局局長 植松秀年

沼津市技能五輪国際大会推進局局長 植松 秀年 氏

 サンフロント21の皆さん、技能五輪国際大会推進に絶大なるご支援、ご協力をいただきましてありがとうございます。大会は一過性でなく、その後の跡地活用が非常に重要だとサンフロント21懇話会の皆さんからご提案をいただいています。われわれ沼津市は何ができるかということで、沼津市はこの大会を、東部の魅力、駿河湾と富士山等の観光資源を世界にPRしようと思っています。もう一つ、この地域は機械産業、製造業が非常に盛んです。沼津のみならず東部地域の発展のためには、世界から訪れる方々に、それをビジネスチャンスと捉えて頂いて、是非、知恵を使っていただきたい。


沼津推進協議会を立ち上げ

 われわれ沼津の行政としては、子どもたちにものづくりの楽しさ、大切さをどうやって継承していくかということが非常に重要であると考えています。
 そのような中で、沼津市は、これからこの大会を盛り上げていく。あるいは盛り上げた後、どうするかということで、昨年、第39回技能五輪国際大会沼津推進協議会を立ち上げました。これは産学官並びに市民の方々、絶大なご支援のもとに推進協議会を作り上げて、ものづくり部会、地域の魅力発信部会、にぎわい、もてなし部会の4部会を設け、いろいろの検討を進めてまいりました。今年度、7月には小中高生を対象にポスターコンテストを行い、表彰式を7月25日に行いました。それが沼津市市民参加型総合歓迎キャンペーン事業ということで、キャンペーンをスタートさせました。われわれはこの大会を盛り上げて、多くの人に参画していただけるようにしたい。
 これは沼津だけの大会ではないと十分承知をしています。その中で沼津の持っている力を十分発揮しようということで、今後も産業界の方々のご協力をいただいて成功させていきたいと思います。


すでに大会を誘致する効果も

 跡地利用ですが、おかげをもちましてシステム建築2棟、これについて民活を利用したファルマバレー構想を担うウエルネス産業の優良企業2社を位置づけることができました。下段には静岡県技術専門校、これも今工事が着々と進んでおります。会場周辺が、県技術専門校、あるいは沼津国立高専という環境が整っています。産学官が共同して研究開発、あるいは人材育成、雇用の促進を図れるということで、すでに大会を誘致する効果が出ております。
 今後とも皆さんのご協力をいただきまして、素晴らしい大会を作って行きたいと思います。是非、ご協力、よろしくお願いいたします。




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