静岡県は本州の中央に位置し、東京、名古屋、大阪の3大都市は静岡から300km圏内という好条件にある。静岡県のポテンシャルを表現するなかでも特に製造品出荷額約17兆円(国内3位)はまさに「ものづくり県・静岡」にふさわしい。したがって、静岡県への企業立地件数も平成14年から3年連続第1位となっている。人ロ380万人で政令市を2つも持つ静岡県のパワーはますます大きくなっていくだろう。しかし、ただ成長すれば全てよしという時代は一昔前のこと。少子高齢化、年金受給者の急増、消費税の引き上げを余儀なくされる経済状況、そして全世界的な問題となっている地球環境の保全など市民、県民を取り巻く生活は大きな変化となって渦巻いている。平成21年3月には「富士山静岡空港」が開港する。ただ単に「地方空港」ができたと喜んでいるだけでは箱物行政の延長で終わってしまう。空港がもたらす効果をいかにして地域振興に結び付けていくかが問われる。新空港による波及効果として国内では北海道や九州、沖縄など遠隔地からの来静、海外ではアジアを中心とした観光客の来静が期待される。静岡県は農水産物、工業製品、そして豊富な観光資源など多彩な魅力にあふれている。それでは県東部地区はどうだろう?この魅力にかなうだけのパワーを持っているだろうか。空港に降り立った来静者を満足させるものが備わっているだろうか。吸引力、誘客力、集客力をもっともっとつけていかなければ中部、西部いや山梨県にまで客を奪われてしまう。
サンフロント21懇話会では平成20年度を迎えるにあたり年間の活動方針として今回は共通総合テーマを掲げることによって県東部地区の方向性を確かなものにしていきます。そのテーマを「富士山静岡空港開港による地域振興」とした。各地区別テーマはこの共通総合テーマに沿った設定とし、具体的かつ提言となるものにしていく。
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