サンフロント21懇話会 静岡県東部地域の活性化を考える
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活動内容
平成18年度の活動方針

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平成20年度総会 挨拶
起こせ!飽きることなく風を東から
静岡県知事 石川 嘉延


静岡県知事 石川 嘉延

 サンフロント21懇話会の皆さんには、「風は東から」というスローガンのもとに、いつも刺激的な活動や発言をしていただいております。大変頼もしく、また頼りにしているわけです。
 その中でも、いつまでも県としてもアクションを起こさないのは良くないと考えまして、斎藤市長と一緒に、まず沼津駅北の再開発に踏み出そうということで、今、構想が固まりましたので具体的に展開するための作業をしております。これを遠くない先に具体化をしたいと考えております。
 折から沼津駅の高架化事業についても沼津市にいろいろお骨折りをいただきながら心配のない方向に確実に進めていただいておりますので、そういうことをにらみながらやってまいりたいと思っております。


進まない分権の促進

 一方で、最近の政治状況を見ておりますと、イライラすることが多いわけですが、行政の生産性の向上ということを足場に自己努力で改革を進めてまいっております。また県内の産業経済、あるいは教育、文化、医療の水準の向上にいろいろ取り組んでまいっておりますが、今までに取り組んでおりましたものより、さらにもっといろいろなことに踏み出していこうとすると結局、国の政策、国のいろいろな手立てがちゃんとしていないと限界があるということをつくづく感じるわけです。
 そういう項目の中に、より分権の促進ということがあるんですが、これがまた、なかなか進んでいかないことです。分権がないから、なかなか分権の実が上がらないから県や市町もどうしようもない。あまりいうと自らの努力をしないことの口実ではないかと思われがちなんで、これまであまりぼやきを言っていなかったんですが、小泉内閣の時の三位一体改革も羊頭狗肉もいいところで、ひどい目にあったんです。
 何のことはない結果的には国も地方も非常に財政的に大変だと。その中で財務省が主張するのは地方よりも国が大変なんだと。しかも地方はいろいろ不埒なことが多い。そんなのは面倒を見切れないから分権の流れの中で、一種の放ったらかしにして、中央政府の財政再建だけをやろうといわんばかりの作戦が、成功までいかなかったんですが、着手したというような結果に終わっています。
 そのために都道府県も、市町村の段階でも非常に財政的に首が回らない状態になって来ておりますから、例えば地方団体として地域の医療とか福祉とか、そういう分野についてきめ細かな政策をやろうとしても財源がないから前に進むどころか、どんどん切り捨てをやらなくては財政的に破綻する。こういう状態になってきているんです。


国、地方を全部視野に入れた展望を

 国で社会福祉とか医療関係でやっている仕事は大体現金給付の仕事が多いんです。生活保護にしても、年金にしても。ですから給付水準を保つためには国民に費用負担をしてもらわなければいけないとか、あるいは給付水準をちょっと我慢してもらうとか、そういうことで全部済んでしまうんですが、実は地方団体がもらっている医療政策とか福祉政策は給付業務以外にプラスいわゆる行政サービス業務が非常に多いんです。さまざまなきめ細かな人的サービス業務が非常に多いわけです。これはなかなか目立たないんですが、行革というと真っ先に上がる人件費問題のプレッシャーでなかなかこれを伸ばせない。財源も乏しくなってくるというところから、今、現場では非常に大きな問題が起こっているんです。
 例えば児童の虐待なんかもいつ歯止めがかかるのか。虐待の件数はどんどん多くなっている。これはきめ細かな対応をしないと非常に大きな問題が起こるんですが、こういうのは人的サービスを手厚くしていかないと対応できないという問題があるんです。
 そういう意味でいうと国、地方を通じてどちらが財政的に逼迫しているかというような問題じゃあなくて、ひっくるめて大変なんだと。そこで一方で国、地方を通じてどのような行政サービス水準を確保しながら、それに対する財源手当てをどうするか。国、地方を全部視野に入れた展望、そのもとでの例えば消費税の引き上げとか、そういう議論をしてもらいたいのですが、なかなかそういかないという、これがいま大きな問題です。


全国のモデルになりうる静岡県

 現在、合併が進んで全国で市町村の数が3200あったのが、現在1800ぐらいになったんですが、それでも非常に数が多い。都道府県も47あります。そうすると全員が良質な行政をやっているとは限らないわけです。
 静岡県は県市町村を通じ、経済の状態を見てみても相対的に比較的恵まれた状態にあります。順調に推移してきていると思います。いつも申し上げております一人当たり県民所得が全国第3位。東京、愛知についで3位で、これからちょっと頑張れば愛知県だって追い抜けそうだという状況にありますので、皆様方にお願いしております。全分野における生産性の向上にそれぞれ知恵を出して進んでいけば、愛知県を追い抜き、私は東京都だって追い抜く力は発揮できるんじゃないかとすら思うんです。そうすると静岡県は全国の縮図のような地域構成ですので、これは全国のモデルになりうると感ずる次第です。是非、そういうことが実現するまで風を東から飽きることなく起こしていただくことを心から祈念してごあいさつに代えさせていただきます。



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