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■第15回東部地区分科会 プレゼンテーション 7月27日開催 |
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「東部コンベンションセンター整備事業の概要」
静岡県建設部理事 木村忠幸氏 |
県と沼津市と共同で進めております東部コンベンションセンター整備事業の概要につきましてお話しします。
22年前の昭和62年4月に国鉄が民営化され、清算事業団が発足しました。7月には国鉄の長期債務の返済、並びに新たな都市の開発として活用するということで全国の清算事業団の処分用地が発表され、その中の一つに沼津駅北地区があり、今回の東部コンベンションセンター整備事業のきっかけとなりました。同様の再開発として浜松のアクト、静岡のグランシップがあります。
平成5年度に都市拠点整備事業として、沼津駅周辺地区は展示、コンベンション機能、あるいはホテル機能の集積と位置づけ、これに基づいて県と沼津市は平成9年3月に清算事業団から処分地を取得し、平成10年に沼津市が先導的実験施設としてキラメッセ沼津を稼働させ、平成18年度には土地再生機構の所有地になりました。
直近の計画では平成18年度、19年度に県と沼津市で有識者等で構成する沼津駅北拠点都市整備研究会を設置し、19年8月に県と市に提言書が提出されました。この提言を受けて県と沼津市は、静岡県東部地域拠点整備構想を昨年4月に公表しました。 |
構想の基本コンセプトは「大量で先進的なヒト、モノ、情報が交流し、新たな都市拠点を形成する東部コンベンションセンター」としています。
コンベンションセンターの可能性としては(1)6月4日には静岡空港が開港(2)健康産業の集積(3)東京駅から1時間の利便性(4)富士山、伊豆、箱根など日本を代表する観光資源―が挙げられています。 |
沼津駅北地区の東部コンベンションセンター整備事業について、民間企業から応募のあった事業提案に対し、学識経験者等からなる「事業提案審査委員会」の評価を受けて、県は今年3月23日、市は3月24日に事業者選定委員会を開き、優先交渉権者を選定しました。今後、事業提案を基に、県と沼津市は、優先交渉権者と基本協定の締結に向けた交渉を行います。
優先交渉権者は、「DMグループ 」。事業代表企業は大和ハウス工業株式会社で、グループ構成企業として株式会社INA新建築研究所、森ビル都市企画株式会社、UG開発マネジメント株式会社、長谷川逸子・建築計画工房株式会社。ホテル協力企業としては、ダイワロイヤル株式会社(宿泊部門)と沼津キャッスル(バンケット・ケータリング部門)となっています。
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県施設として会議場施設があり、最大約1,300人収容のメーン会議室、約400人収容の大会議室、その他中小会議室計12室などがあり、その東側に沼津市の施設として約3,800平方メートルの展示イベント施設と市民ギャラリー・市民サロン等の市民交流施設がつくられます。また、駐車場は沼津市の施設として、500台収容の立体駐車場を設け、これにホテル、分譲マンションも併設されます。
最高の高さは55メートル、延べ床面積は49,265平方メートルで、市の施設と県の施設は交流テラスで結び、一体性を高めるようにしています。
ホテルは2階にレストランができ、マンションは2階から14階までとなっていて、一層に6戸、全体で80戸程度となっています。3階の1,300人収容のメーン会議室は2分割でき、高さが7メートル。
4階は20人から30人の小会議室を設置し、県の施設の一番上は屋上庭園が提案されており、ここから富士山が眺望できるということで今回の提案の大きな売りになっています。
ホテルは6階から12階が客室で1フロアーに13のシングル、2つのツインと全体で100室程度、13階にバンケットが配置されています。
県施設の大会議場は国際会議、全国レベルの学会、総会、大会や講演会が可能な平土間形式の会議室とされ、市の展示施設は3分割できる構造になっており、西側には市民サロン(200平方メートル)があり、展示施設の高さは12メートル。展示イベントとともにスポーツイベントにも使え、音響、照明も充実します。また、2階の西側に市民ギャラリー、市民ラウンジを設け、市民文化の交流の場とします。
総事業費は約168億円、そのうち県事業費は約64億円、沼津市の事業費は約50億円と見込まれています。 |
県は今年度、事業者と基本協定を締結し、設計に入り、来年度に工事着手し、本格的には平成23、24、25年の3年をかけて完成させ、26年度には供用を開始。沼津市も今年度、事業者と基本協定を締結し、来年度には工事契約し、工事着手。23年度にかけて工事を行って24年度には供用開始というスケジュールになっています。 |
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