「サンフロント21懇話会」(代表幹事・岡野光喜スルガ銀行社長)は2月18日、第15回富士地区分科会を富士市内のホテルグランド富士で開いた。「富士山を生かしたスポーツコンベンションの可能性」をテーマに、ラグビー元日本代表の大八木淳史氏の基調講演とパネル討論を行い、スポーツと富士山の魅力を生かした人づくりや地域活性化策などを議論し、山梨県側から富士吉田市陸上競技協会長の渡辺正志氏を迎えたパネル討論では静岡、山梨両県の連携強化の大切さを確認した。

　会員ら約120人が参加し、主催者あいさつに立った大石滋静岡新聞社専務は、「富士山の持つ魅力を最大限に生かした新たなスポーツコンベンションの可能性、それをこの地区の活性化に結びつける方策や課題について皆さんと一緒に議論したい」とあいさつ。懇話会を代表し、池田病院院長の池田誠氏は、この1年の懇話会の活動を振り返り、「静岡県東部の活性化促進を目指してきたサンフロント21懇話会は、これからもますます頑張って活動していきたい」と訴え、さらなる支援を要請した。また、開催地を代表して鈴木尚富士市長が「私どもは広域で富士山を中心とした周辺の自治体、地域と連携してスポーツを生かしたまちづくりを、今後進めていくべきだと考えている。きょうは大変有意義な懇話会」と議論に期待を寄せた。

　基調講演した大八木氏は「スポーツによる青少年育成とまちづくり」と題して、自身がモデルとなった熱血学園ドラマ「スクール☆ウォーズ」に触れ、京都市立伏見工業高での山口良治監督(当時)との出会い、指導を続ける高知中央高校での経験などを通じた青少年の指導方法などを語り、「人生の99％は出会い。それを真っ向から受け止めてそしゃくすれば1％のミラクル、まさかが起こる」と強調した。

　パネル討論は懇話会シンクタンクTESS研究員の影山武司静岡総合研究機構研究部長がコーディネーターを務め、富士山の周囲で、富士山の恩恵を生かしたスポーツイベントやまちづくりを通じて活躍する4氏が、それぞれの活動を紹介しながら、スポーツコンベンションの意義や課題などを述べた。

　鳩山政権は「政治とカネ」の問題で支持率は低下の一方、経済も先行き不透明で、社会全般に何となく元気がありませんが、スポーツ選手の活躍や真剣に取り組む姿勢を見るとわれわれの気持ちを明るくさせてくれます。

　分科会では私たちの元気の基になるスポーツをキーワードに取り上げました。「富士山を生かしたスポーツコンベンションの可能性」と題して、富士、富士宮地区におけるスポーツの現状と富士山の持つ魅力を最大限に生かした新たなスポーツコンベンションの可能性、それをこの地区の活性化に結びつける方策や課題について皆さんと一緒に議論を進めてまいります。

　基調講演はラクビー元日本代表選手で、現在は各方面で活躍中の大八木淳史さんにお越しいただきました。パネルディスカッションでは静岡総合研究機構研究部長の影山武司さんにコーディネーターを、4人のパネリストの皆様に活発な議論をお願いしております。

　サンフロント21懇話会は今後も東部地区活性化のために地道な活動を続けてまいります。どうか皆様方のご協力をお願いします。

　昨年の懇話会の活動について簡単にご紹介させていただきます。東部地区分科会では「コンベンション機能の促進」、伊豆地区分科会では「伊豆の観光はウエルネス」をテーマに開催しました。懇話会の共通テーマに「富士山空港の利活用と差別化戦略」を掲げた全体会も盛況のうちに開催することができました。今日の富士地区分科会は本年度の活動の最後になります。

　2010年度の活動目標は、ただいま策定中ですが、その一端を申し述べますと、テーマについては「広域行政の推進支援」「ファルマバレープロジェクトの推進支援」「富士、箱根、伊豆を束ねた広域観光の促進」「東部地区におけるコンベンション機能の促進」の予定です。

　静岡県東部の活性化推進を目指してまいりましたサンフロント21懇話会はこれからもますます頑張って活動していきたいと思います。皆様のさらなるご支援をお願いします。

　富士市で分科会を開催していただき、感謝申し上げます。

　8年前、市長就任早々に平成15年の国体準備をしました。富士市は県水泳場が建設中でした。富士山のもとに多くのアスリートたちが力を発揮して、ここで国際大会も開ければという思いから水泳場の誘致がされたわけです。これを契機に私どもは、富士地域にスポーツ観光を目指そうと目標に掲げたわけです。

　富士川河川敷の緑地公園を会場に市内の皆様方が積極的にニュースポーツ、特にフライングディスク、クリケットを誘致し、国際大会を富士山のふもとで開こうと取り組みをしたわけです。回を重ねておりまして毎年多くの方々が国内、あるいは海外からも参加をいただいているということです。

　私どもは富士市だけではなく、広域で、富士山を中心としたその周辺の自治体、地域との連携を持ってスポーツを生かしたまちづくりを、今後進めていくべきだと考えております。きょうは大変有意義な懇話会になるのではないかと期待をしているところです。