安藤 私はホテルを経営しておりまして富士市ホテル旅館業組合を中心に10年ほど前からフライングディスクのアルティメットという競技を中心としたスポーツを誘致しています。マイナースポーツという分野に入りますが、現在富士ではアルティメットの大きな全国大会が4つ年間に開かれ、本年度はさらに2つ増えまして6つの大会が予定されています。スポーツの内容はフライングディスクをメーンにしてアメリカンフットボールとバスケットボールを足して2で割ったようなスポーツです。アメリカの大学のアイビーリーグで生まれたスポーツだと言われています。
このゲームには審判がいません。セルフジャッジで、それぞれが自分たちのジャッジで決めていくところに大きな特徴があります。当初、日本では競技人口が3千人ぐらいしかいませんでした。富士でドリームカップを11年前から始めているんですが、いまではおかげさまでオリンピックの候補の種目になると同時に日本チームもミックスでは世界チャンピオンになっています。
富士地域の宿泊客はビジネスユーザーの方がほとんどで、土・日曜日、祝日がガラガラという状況が続いておりました。何とか組合として業界を活性化できないかということでスポーツ観光に着目しました。20面、25面のコートを使う大きな大会を運営して2日間ないし3日間滞在をしたいという合宿や大会があることも分かりました。その中で特にマイナースポーツは受け入れ先が少ないことに気づきました。そんな中で私たちはアルティメットというスポーツに出合ったのです。今の富士川緑地公園は大変素晴らしく、グラウンド整備もしていただいているんですが、当時は芝の状態も大変悪く、組合のメンバーで石拾いをし、刈り込みをしながら大会の誘致をしました。われわれは、おもてなしはもちろん、宿の手配もグラウンドの整備もします。いい設備やグラウンドを持っていることが勝負ではなくて、大会の運営をわれわれも一緒にやりますというソフトの部分が誘致につながったと考えております。われわれは一緒になって主催者側を盛り上げていくんだということで、つながっていったと考えています。
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