こう言っては失礼だが、マスコミに出ないようなことが今どんどん日本で起きている。今、光産業がものすごい勢いで伸びている。たとえば液晶のパネル。それからデジタルビデオディスク、DVD。とうとう昨年12月、DVD機器の出荷台数はVTR機器の出荷台数を月間で上回った。VTRは世界中ほとんどの家庭に普及しているが、それがDVDに入れ替わってしまう。これがいよいよ始まった。もう一つ大きいものに太陽電池もある。
そのぐらいものすごい勢いで日本は変わりつつある。ところがこの変化が非常に早いものだから、なかなか分かりにくい。私は日本の将来について何も心配していない。結局、日本の経済というのは技術が支えている。新しい技術が生まれれば、そこに新しい産業が生まれるのは当然のことだ。光産業の成長率は年率で10%をはるかに超え、市場規模は10兆円になった。鉄鋼業は12兆円だが、これをもうすぐ抜く。日本は分かりやすく言うと変化の国だ、変わる国なのだ。しかもその変わりようの速さといったら5年で行ってしまう。それで私は今日の表題として「5年で変わる日本」を選ばせていただいた。
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