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ファルマバレー構想推進交流会「ウェルネス分科会」 平成15年2月14日

パネル討論のコーディネーターを務めて
『ウェルネス産業へのアプローチ」

TESS研究員  青山 茂(シード専務取締役)


 去る2月15日にファルマバレー構想推進交流会の第一回ウェルネス分科会が三島市内の東レ総合研修センター開催された。(財)ウェルネス協会評議員で高輪メディカルクリニックの久保明院長による基調講演「ウェルネスとは何?」に続いて、「県東部地域のウェルネス、今と未来〜ファルマバレー構想に期待すること〜」というテーマでパネルディスカッションが行われた。基調講演、パネル討論のタイトルが示すとおり、ウェルネスそのものが捉えにくく、ウェルネスの歴史や定義などの入口論からアプローチすれば、概念としては何となく分かるけど具体的には何も見えてこない、という毒にも薬にもならない教養講座で終わったに違いない。
 しかしながら、基調講演において、久保院長から「ウェルネスとは医学的な裏付けをもって個々人のグッドコンディションを維持し増進していくプロセスをマネジメントすることであり、経済行為を成立させていくためのマーケティングである」という明確な提言とクリニックの経営手法におよぶ事業内容の紹介に基づいた具体論が示され、続くパネル討論も各々のパネリストが取り組んでいる活動の披瀝とそこからの問題提起という展開になった。
 保健、福祉・介護、医療、観光に関わる人たちのネットワークにより、安心して観光客、保養客が滞在できる温泉保養地を目指す熱海市のNPOエイミックの二見康一氏は、ウェルネス産業普及に必要なことは、「とにかく事業的に儲かっている事業者を一ヶ所創り出すこと」と述べ、また、天城会館を拠点として健康ツアーを展開する天城湯ヶ島町の鈴木基文氏は、「ウェルネスが地域の文化として広がっていかないと普及しない。産官の連携が大切」と主張した。両市町は、構造改革特区の要望についても熱海市は保健医療適用、天城湯ヶ島町は保健医療適用外での要望と戦略も異なるが、温泉観光地を覆う閉塞状況への危機感から、地域の資源である温泉、自然、食、人などを「健康・癒し・安心」というコンセプト軸で括り直し、新たな温泉観光地そして住みやすいまちとして再生していくことが活動の原点であることは共通している。
 ウェルネスはファルマバレー構想の一要素ではなく、同構想のバックボーンとなる新しい価値観であり、医療・温泉・食・自然・運動などからまちづくりに至るまであらゆるものを人々の心身をグッドコンディションに保つためにメディカルな裏付けをもって捉え直し、経済行為として成立させるためのマーケティングである。グッドコンディションとの接点は無数にある。そこからどう事業性を見出していくか?ウェルネスは、人々の心身のコンディショニングを売るビジネスであり、自社のそして地域のもっている資源や技術、商品と人々のグッドコンディションとの接点を見出すことから始めたら如何だろうか。新しい視点から新しい可能性が生まれてくるに違いない。




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