上記のように日本を訪れる観光客が少ないのは、海外の旅行代理店が日本の宿泊施設などを予約しようとしても予約インフラが整備されていないことが大きな要因となっています。このため全世界の旅行代理店の9割に設置されていると言われている予約業務システムGDS(Global
Distribution System)との接続による予約インフラを、とりあえず伊豆地域をモデルに構築することを提案します。
GDS … 主に旅行代理店がユーザーとなり、航空券、列車、レンタカー、ホテルなど旅行に関する予約業務を行うシステム。
また、日本への旅行者の約6割を占める東アジア諸国からの日本各地への航空便を持っている航空会社の機関誌に、静岡空港乗り入れのための広告を出稿したり対象国の観光客の特性を考慮したプログラムを作成するなどといった誘客活動の推進を県に要望します。
さらに、外国人観光客を受け入れるためには、語学研修をはじめ、英語、中国語、韓国語などによるガイドブックや案内板の設置など、受け入れる側の態勢の整備も必要です。これらに加えて、伊豆地域の22市町村によって組織されている伊豆地域観光活性化協議会の観光情報サイト「ゆうゆうネット伊豆」のマルチリンガル化の推進も求められます。
静岡県では、空港の開港を控えているため、とりあえず伊豆地域でこうした試みを成功させ、それを県内各地域で応用展開し、国際観光における静岡県の優位性を獲得していくことを提言します。
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