■沼津市門池の技能五輪国際大会会場予定地を見学 平成17年3月9日
サンフロント21懇話会(代表幹事・岡野光喜スルガ銀行社長)は3月9日、沼津市門池地区の2007年技能五輪国際大会会場予定地を視察した。約50人が参加し、造成工事が行われている予定地で沼津市の説明を聞き、工事状況を見学した。沼津市は大会後の跡地利用は民間の協力を得て考える意向を示し、懇話会の協力を求めた。 門池地区の会場予定地は、沼津市がサイエンスパーク用地として購入したヘクタールのうち6・7ヘクタール。周辺の緑地は極力残し、周囲には幅0メートルの道路を作り、沈砂池6カ所も設ける。 沼津市では、大会の準備運営は国、基盤整備は県、市の折半で費用負担するとし、大会に使う6万8000平方メートルの用地は、約2万5000平方メートルずつ3段に造成し、大会会場となるのは約6万平方メートル。このうち万平方メートルが技術専門校、万平方メートルがシステム建築2棟、あと4万平方メートルはテントの予定。「シンプル、スマート、スモール」が施設整備の目標といい、上、中段にはできるだけお金をかけない施設作りとして鉄骨のシステム建築2棟(棟5000平方メートル)を建設し、この2棟は大会後も残し、また、一番下の段が県立沼津技術専門校の用地で、建設される同校の建物も大会会場として使う。用地造成は7年度に完成し、8年度に建物を建設、そして9年度に大会開催というスケジュール。 門池地区は現在、リサーチパーク構想が描かれており、(1)いやしの施設ゾーン(公園中心)(2)人材育成施設ゾーン(県技術専門校)(3)産業集積ゾーンの3ゾーンを考えているという。ここを先行して技能五輪会場とすることで、リサーチパーク整備の起爆剤にする。 大会終了後の跡地利用について、残す2棟の建物については、(1)健康施設としてファルマバレー関連施設・産学官連携研究開発施設 (2)ものづくり体験施設として子ども体験記念館などが考えられているが、「どういう生かし方が出来るか、行政だけで決めるのは危険。皆さんの協力を得て決めて行きたい」と沼津市。また、大会出場者を育成するのにも補助金がないと厳しいとする企業も多く、視察に参加した懇話会メンバーからは、県などの負担がどうなるのか、地元選手が金メダルを取るための戦略はどうか、出場者の国内外の割合はどうなるのか、大会後の企業誘致などについて質問が出されていた。