サンフロント21懇話会 静岡県東部地域の活性化を考える
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技能五輪国際大会視察報告 平成17年7月8日(沼津キャッスルホテル)
「沼津市民一丸となった取り組みが必要」
井口賢明サンフロント21懇話会運営委員長

 

サンフロント21懇話会平成17年度総会開催

 5月25日から30日までヘルシンキ、デンマーク、スエーデンを視察してきました。フィンランドのヘルシンキでの国際技能五輪大会の見学、医薬、バイオなど5つのサイエンスパークで構成されている北欧最大の産業クラスターでありますメディコンバレーを見学してきました。きわめて短い日程で、種々の制約があったわけですが、私どもは一生懸命勉強してまいったつもりです。パネルディスカッションに先立ち、ごく概略の報告をさせていただこうと思います。
 ヘルシンキ大会には37の国と地域から参加があり、22歳以下の若者660人が参加しました。機械の組み立て、設計、自動車板金、理容、美容、レストランのサービスなど39種目で腕を競ったわけです。
日本からはこのうち32種目に36人の若者が参加しました。その結果、日本選手団の金メダル獲得数は5個でスイス、南チロル・イタリアと並び1971年の第20回大会以来となる世界第1位でした。次回、沼津の大会に向け、大きな弾みになったと思います。これに銀メダルが1個、銅メダルが2個を獲得し、総メダル獲得数は8個で世界第5位という成績でした。
 見学した印象ですが、よく組織されているという感じを受けました。ボランティアが大勢参加し、それぞれ練りに練ったシステムが出来上がっている感じがしました。例えば見学者が見やすいように非常に上手く配慮された状況、あるいは選手が競技に熱中できるような雰囲気作り、こういったものを感じたわけです。2年後に行われる沼津大会ですが、運営面、あるいは競技者や観客に対する対応は、沼津市民一丸となって取り組まなければならないと感じました。

 


全国の学校に働きかけを

 ヘルシンキ大会には一説では中高生が8万人くらい見学に来たと言われております。日本は産業の空洞化といわれ、、日本のものづくりに対する警鐘が長く鳴らされています。さらに、ここ2、3年の間に団塊の世代が第一線を退くという中で、技能の伝承に対する危機感があります。そういうことを考えました時に、沼津の技能五輪大会では、日本のものづくり復権と、次世代を担う中高生に技能、あるいは技術の一端を見せる必要もあり、そういった意味では、是非見て欲しいと全国の学校に働きかけることも必要だろうと感じました。
 大会の運営は確かに大変だと思います。沼津の大会ですが運営につきましては当然、市民の、ボランティアを含めた支援をどうしたらいいか、沼津市民全体が考えなければならないだろうと思います。考えるだけではなく、大勢に理解をしてもらう必要があると思います。来場者へのもてなし、参加者、見学者の宿泊の問題も当然あるわけです。この静岡県東部地区は、このような大規模な国際大会を経験したことがないだろうと思います。運営も手探りの状態になるのかなと思います。大会を成功させるためにしっかりした検討等が要求されてくるだろうと思います。
 ヘルシンキは人口が54万人ぐらいで、フィンランドの首都です。それにひきかえ沼津は人口21万人、しかも地方都市です。2年後の沼津大会におきまして、ヘルシンキが行った以上のエネルギーが必要であろうと考えられます。一方で、技能五輪が地方都市で行われるのは初めてです。地方の味を如何に工夫するかも考えなければならないと思います。同時に、われわれ沼津、あるいは静岡県の東部地域を全国、あるいは世界に情報発信して行くいいチャンスです。
この大会を成功させなければならないと思います。それにはしっかりした準備が必要になります。


跡地利用をどうするか

 もう一つ、運営は重要ですが、それ以上に重要な問題は、門池地区の跡地利用をどうするかだと思います。大会を開くこと以上に重要なことではないかと私は考えています。今回の技能五輪大会を跳躍台として、沼津、あるいは静岡県東部地域の活性化のバネにしなければならないなと考えるわけです。現在、門池地区の予定地では、着々と造成作業が進んでいるわけです。この跡地の利用につきましては、本来であれば大会を誘致する段階で決まってなければならないと思う訳ですが、現状はまだそこまでは具体化はされていないということで、7月1日に沼津市の推進協議会が発足したわけですが、その中に会場施設の跡地活用検討という作業部会があるわけで、早急にこれらについてもいろいろな案を出してもらう必要があるであろうと思っています。
 門池の近くには静岡県がんセンターがあり、静岡がんセンター研究所が今年の秋には発足、東京工業大学、早稲田大学などがここに進出することが予定されています。地元企業と連携しながら画期的な診断、あるいは治療などの研究開発が行われるはずです。この成果に対する期待も高まっているわけです。ファルマバレー構想ですが、高品質の健康、医薬産業のクラスターを形成する医看工の連携が実現できるのであれば、研究者、研究する企業部門も必要になるわけです。あるいはファルマバレー構想の推進のために、ものづくりに関連した高度技術者の研究機関も造らなければならない。そういった意味でファルマバレー構想の推進に併せて、近隣に東海大学の開発工学部、あるいは沼津工業高等専門学校、県沼津工業技術センターもあるわけですが、こういった機関、大学との連携を視野に入れてどのように考えるのか。こういったことを考えるのが、一番自然な流れ、発想ではなかろうかと私自身は考えています。
 私ども今回、北欧でデンマーク、スエーデンのサイエンスパークを視察しました。門池の跡地利用につきまして十分、これを参考にする意味はあると感じるわけです。



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