「サンフロント21懇話会」(代表幹事・岡野光喜スルガ銀行社長)は1月24日、富士地区分科会を富士市のホテルグランド富士で開いた。「地元の食文化でまちおこし―富士山ろく B級グルメルート」をテーマに、食による地域活性化に詳しい新潟大学法学部教授・田村秀(しげる)氏の基調講演とパネル討論を行い、食を通じて地域を元気にする方策や、B級グルメを足掛かりに富士山を取り巻く地域の連携の在り方などを探った。
会員ら約150人が参加し、主催者あいさつで北村敏廣静岡新聞社代表取締役専務は「今や全国区となった富士宮やきそば、地元の富士つけナポリタンに加え、昨年B-1グランプリで優勝した甲府鳥もつ煮の代表をお招きした。B級グルメをまちづくりにどうつなげ、地域を活性化させていくか考える場にしたい」と述べた。開催地と懇話会を代表して鈴木尚富士市長は「静岡県側の4市1町が設けた環富士山ネットワーク会議の中でも、食は重要なテーマになっている」と強調し、議論に期待を寄せた。
「B級グルメは地方を救うか」と題して基調講演した田村氏は「B級グルメには発掘型と開発型の2タイプあるが、究極の目標はまちが元気になること」とした上で、「さまざまな市民が主体的に参加しているところは成功している。ガチガチの定義にこだわるより遊び心を持った、地道な活動の積み上げが大切」と呼び掛けた。情報発信の重要性も強調した。
パネル討論は懇話会シンクタンクTESS研究員の大石人士静岡経済研究所・研究部長がコーディネーターを務め、富士山を取り巻く地域でB級グルメによるまちおこし、活性化にアイデアや工夫を凝らす3氏が、これまでの活動やこれからの展開、今後の課題を語り合った。
|