■東部地区分科会　　　平成23年3月18日（金）　会場／沼津市　ブケ東海

　「サンフロント21懇話会」（代表幹事・岡野光喜スルガ銀行社長）は3月18日、東部地区分科会を沼津市のブケ東海で開いた。「キラメッセぬまづ−成功の軌跡と新たな可能性を検証する」をテーマに、国内外のコンベンション事情に詳しく国際会議誘致の実務経験が豊富なMPI Japan理事・東條秀彦氏の基調講演とパネル討論を行い、キラメッセに代わってJR沼津駅北口に建設される展示場と国際会議場、ホテルが一体となったコンベンション機能を生かして経済活動を誘発する仕組み、方策などを探った。
　会員ら約130人が参加し、北村敏廣静岡新聞社代表取締役専務はキラメッセぬまづはサンフロント21懇話会の提言がきっかけで建設計画が動き出したことに触れ、「キラメッセは懇話会活動の原点であり、東部コンベンションセンターはその発展形。グローバルな時代に対応する県東部の新しい顔づくりに向けて活発な議論を」とあいさつ。懇話会を代表してあいさつした幹事の峰田武氏（佐野美術館理事長）は「東部地区におけるコンベンション促進の第一歩に」と期待を寄せた。
　「コンベンションによる都市づくり」と題して講演した東條氏は「会議を誘致すれば目的を果たしたのではなく、その後の経済活動誘発が最大の目的。地域にお金を落としてもらう仕組みづくり、人材育成に今から取り組んでほしい」と呼び掛けた。
　パネル討論は懇話会シンクタンクTESS研究員の青山茂シード副社長がコーディネーターを務め、キラメッセの建設、運営にかかわってきた沼津市の内村博隆都市計画部長、中山勝キラメッセぬまづ運営推進協議会長（企業経営研究所常務理事）に東條氏も加わって活発な議論を展開。新たなコンベンションセンターが経済活動を誘発するための組織づくりやマーケティングなどソフト面でのインフラ整備の必要性を指摘した。

　サンフロント21懇話会の活動にご支援、ご協力をいただき、誠にありがとうございます。このたびの東日本大震災でお亡くなりになられた方々に衷心よりお悔やみ申し上げます。また、被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。15日の県東部を震源とする強い地震で被害を受けられた皆さまにあらためてお見舞い申し上げ、一日も早く復旧されますようお祈りしております。残念ではございますが、パネリストとしてご参加予定の東京電力執行役員沼津支店長栃木様からはこのたびの諸状況を考慮し本日は欠席させていただきたい旨の連絡がありました。
　本日のテーマはJR沼津駅北口にあります大規模多目的展示場「キラメッセぬまづ」です。2014年夏までに東部コンベンションセンターが完成するため今月末で閉館します。この施設はサンフロント21懇話会が1996年に県知事に提言したことから建設計画が動き出しました。県東部には大型の展示場や国際会議を開く施設がないため、県中部、西部との格差を是正しようと、緊急措置として簡易型の施設設置を要望したことがきっかけとなりました。いわば懇話会活動の原点ともいえる施設です。キラメッセぬまづをテーマにすることはその跡地に建設される東部コンベンションセンターのより良い在り方を探ることでもあります。ヒト、モノがグローバルに行き交う交流の時代です。県東部の新たな顔づくりに向け、大いに議論を深めていただくことを期待しています。

　大震災からまだ日が浅く、実は開催を懸念いたしました。すべてが立ち止まってしまうのではなく前進できるところは前に進むことが広い意味で復興につながるということで、お集まりいただきました。
　懇話会もはや活動を始めて16年たちますが、県東部の活性化を考えるという設立趣旨にのっとって議論を深め、提言団体としての機能を発揮してまいりました。その第一号がキラメッセぬまづです。当時の石川知事に陳情し、沼津市の方でこの施設を造っていただき、12年になります。当初は10年の計画でしたが、利用度が高くなかなか次に移ることができませんでした。東部コンベンションセンターが完成すれば、大型の多目的展示場を擁し、国内外の大規模な会議を開くことができます。ホテルも備え、アフターコンベンションも期待できます。東部地区におけるコンベンション機能が促進される大きな一歩だと思います。早期の着工と完成を願っています。
　基調講演をお願いした東條さんは、コンベンションの先進国・韓国の事情にも精通されていて、どんなお話が聞けるのか楽しみです。パネル討論ではキラメッセぬまづの12年間を振り返り、あすのまちづくりについて大いに議論を深めていただきたい。本日はお忙しい中、またこのような時期にご出席いただきまして大変ありがとうございます。